事務所ブログ

2017年3月30日 木曜日

与党の事前調整手続きについて

 柏の弁護士の山田です。

 内閣提出法案(閣法)は閣議決定を経て国会に提出されますが、その前に与党の事前審査で法案の了承をえることが慣行となっております。また、法案を作成する段階で、関連する省庁間の協議や内閣法制局の審査を経ることになります。

 自民党の党内手続きとしては、まずは政務調査会の各部会で審理され、部会の承認を経ると、政務調査会審議会(会長・副会長で構成)の了承を経て、最終的に、総務会で了承を経るという流れのようです。これらは全会一致が慣行となっており、部会で全会一致が難しい場合には部会長一任とし、総務会の場合は、反対する総務は直前に退席し採決に参加しないという慣行があるようです。もっとも、郵政民営化の際は、慣行によらずに、総務会で多数決で決定したようです。

 以上のような党内手続きを経た上で国会に提出された法案の場合、党議拘束がかかることから、国会における議論では、与党からの批判的な指摘は党内手続きの段階で調整済みであることから極めて乏しく、野党による批判的な指摘が中心とならざるをえない状況になります。法案によっては、与野党の協議を経て、提出された法案が修正されることもあります。特に、与野党の勢力が拮抗している場合は、一般に修正をした上で成立させるインセンティブが働くことになります。

 このように考えると、与党が力を持ちすぎると国会の審議が形骸化していますという弊害があり、他方、与野党の勢力が拮抗した場合は(特に、参議院で野党が多数派を占めてねじれ国会となった場合)、政治の安定性が損なわれてしまいます。これらの調和がとれた国会審議となるよう、選挙制度の改革を考えるに当たっては考慮する必要があるのではないかと思います。

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投稿者 山田智明弁護士

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