事務所ブログ

2017年1月10日 火曜日

退職時期に関する就業規則の定め

 柏の弁護士の山田です。

 民法627条1項によれば、退職の申入れをしてから、日給制の場合、2週間を経過することによって生じるとされています。
 これに対して、週・月給制の場合、期間の前半に退職の申入れをした場合は、その次の期間で効力が生じ、期間の後半で退職の申入れをした場合は、その次の次の期間で効力が生じることになります(同条2項)。
 さらに、6ヶ月を越える期間で報酬を定める場合は、退職の申入れは、3ヶ月前にしなければならないとされています(同条3項)。

 それでは、民法の規定と異なる規律を就業規則で定めている場合は、どちらの規定が適用されるのでしょうか。
 この点について判断した最高裁判例はありませんが、下級審裁判例の中には、民法627条と異なる就業規則の定めは労働者の退職の自由を不当に制約するもので無効だとするものがあります。
 学説上は、強行規定であるとして、労働者に不利益には変更できないとするのが通説のようです。これの考え方による場合は、実務上、かなり多いとされている1ヶ月程度の予告期間も無効となることになります。これに対し、任意規定であるとした上で、労働者の退職の自由を著しく不当に制約する場合に限って、職業選択の自由の趣旨から、民法90条の公序良俗違反となるという説もあります。この考え方によれば、引継ぎ等をする必要期間ということもあり、1ヶ月程度の予告期間であれば退職の自由を大幅に制約するものではないと考えられることから、許容されるという結論になりそうです。


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投稿者 山田智明弁護士

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