事務所ブログ

2016年10月19日 水曜日

23条照会に関する最高裁判決について

 柏の弁護士の山田智明です。

 昨日、最高裁第三小法廷は、我々の業務にとっても重要な手段である23条照会に関して、重要な判断を下しました。

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/198/086198_hanrei.pdf

 最高裁は、23条照会の照会拒否について、弁護士法23条の2第2項に基づく照会に対する報告を拒絶する行為が、同照会をした弁護士会の法律上保護される利益を侵害するものとして当該弁護士会に対する不法行為を構成することはないと判断しました。また、予備的請求の報告義務確認請求(原審段階で愛知県弁護士会が追加したもの)については、名古屋高裁に差戻しとなりました。

 まず、前者について、判決文を読むと、依頼者や申出弁護士であれば損害賠償請求権を行使し得る余地があるようにも解釈できます。もっとも、原審が依頼者について否定した点に関する上告受理は不受理になったようなので、仮にそれが事実だとすると、上告受理をするか否かには裁量があるとしても、両方の事件を受理した上で、統一的で明確な判断を示すべきだったように思います。
 後者については、報告義務確認請求の確認の利益があるのか問題となりますが、最高裁が自判をせずに差し戻したことから(確認の利益は職権調査事項なので、確認の利益がなければ、自判をします。)、確認の利益があることを前提にしているように思います。公法上の義務なので、実質的当事者訴訟ということになると思います。
 いずれにしても、今後の差戻控訴審の名古屋高裁の判断が注目されます。

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投稿者 山田智明弁護士

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